2020-11-28
DiEGO表参道 今井瑠衣子個展「体温の肖像」ご案内
今井瑠衣子個展 「体温の肖像」
12月3日(木)-12月26日(土)
水/木 13:00-18:00
金/土 13:00-20:00
休廊日/日,月,火
※最終日18:00迄
2017年1月に開催した個展「体温について」から約3年。
体温そのものを感じるガラス作品は、湿り気を帯びダイナミックに迫ります。
私は生きているものの存在を温度や湿度で感じています。
身の周りにある様々なものにふと感じ取ることがありますが、古着に触れたり、洗濯物を畳んだりと
特に衣服に印象的なのは常に身体の一番近くにあって直に触れているからかもしれません。
仮にそこに存在がなくとも衣服に染みついた匂いや温もり、年月を経てできたしわやほつれにも
感じ取ることができます。ここから私が想像することは、過去も現在も日々を過ごしている人々の息づかいとその確かさに対する安堵です。
この感覚は私の心の支えであると自覚しています。そしてそれをかたちにする作業と作品は事実として
少なくとも数年の間、めまぐるしく変化する生活のなかで何度も私をなだめ、安心させてくれました。
近年、私の制作に対する原動力は些細な日常であり、身をもって実感した事柄についてであることを
大切にして制作を続けてきました。
また、いつかこのことが他の誰かの少しの喜びに繋がれば嬉しいと願っています。
今井瑠衣子
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触れることで体温が物に移り、また離れる。持ち主の体形、体の癖、日々の動作に合わせて、
ゆっくり時間をかけてその人の「かたち」になっていく日用品たち。
今井瑠衣子の作品は、一貫して身の回りにあって日常的に使用するものをモチーフとしている。
実物から起こした型紙に合わせて切った真鍮のメッシュを縫い合わせ、立体にしたものの表面に粉砕した透明ガラスを吹き付け、焼き付ける。柔らかなメッシュを胎としてシュガーグレーズのようなガラスに覆われたオブジェたちには、雪景色を思わせる静寂と温もりとが同居している。
今回の個展で発表しているシャツやブラウスは、いずれも体の輪郭や動きを写し取り、着用された形になっている。抜け殻のように見えるそのたたずまいに「空蝉(うつせみ/うつしみ)」という言葉が浮かぶ。肌に直接触れる衣服は持ち主の気配を強く残すものだ。日々の営み、小さな物語の積み重ねが、今、ここにある私たちを形づくっている。物が持つ記憶、空虚でありながら何かに満たされている、存在しながら目には見えない―この展示空間には作家自身のリアルが、作家の目と手、そしてガラスというフィルターを通して立ち現れている。
石川県能登島ガラス美術館学芸員 米田晴子
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■略歴
1991 神奈川県横浜市生まれ
2014 多摩美術大学 美術学部 工芸学科ガラスプログラム 卒業
2017 金沢卯辰山工芸工房 ガラス工房 修了
■展示・受賞歴
2015 個展/ギャラリー点(金沢市)
2016 個展-Reminiscence-/プリズムプラス(東京都)
2017 個展-体温について-/DiEGO表参道(東京)
金沢市工芸展 金沢市工芸協会会長奨励賞
TALENTE2017入選(ドイツ・ミュンヘン)
金沢卯辰山工芸工房賞(作品収蔵)
越中アートフェスタ 優秀賞・富山県芸術文化協会賞
2018 NewGlassReview39 掲載(アメリカ・ニューヨーク)
2018 個展-reminiscence-/酉福ギャラリー (東京)
2018 個展/しぶや黒田陶苑 (東京)
個展 -permafrost-/JINEN GALLERY(東京)
2019 個展/Art Shop 月映(金沢)
■共同企画
Gallery O2
金沢市南町5-12 4F
fb.com//galleryo2
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1、まずは表参道ヒルズを目指します。
2、表参道ヒルズ・ヒルズカードカスタマーセンター横にある北口を出ます。
3、北口を出て右に少し歩くと、左手に坂道があります。(道路に○○○があります。)
その道を突き当りまで歩きます。(2分程度)
4、突き当りを左に曲がり、右側前方を見ていただくと黄色い3階建ての建物があります。
そこがオリエンタル原宿です。